2023/2/11-28

10年前から私に執着している人が一人いて、無碍にできない関係なので面倒だな…と思っていたら、最近もう一人私に執着する人が現れてしまって、その人もまあまあ無碍にできないので、ほとほと疲れてしまった。けどもういい、二人のうちの一人とは永遠に関係を断つことにして、そのせいで別に仲の悪くない何人かとも関係が切れることになるけれど、それはもう仕方ない、さよならみんな…。とかなんとかしていたら結構疲れた。新陳代謝と言えなくもない。

会社の偉い人が「派遣社員は道具と一緒、使えなくなったら替えるだけ」と言っていて、本当にこんなバカな悪役みたいなことを大きな声で言う人いるんだ、と驚いた。いろんな人にいろんな側面があってこんな人でも家ではいいパパだったりするのかもしれない。ときどきどうしようもなく話が通じなくて口を開けばパワハラと差別みたいな人でも結婚指輪をはめているからこの世が分からなくなる。そういう人のことを理解する(とまではいかなくても知る)ためにももっと物語を読みたいと思った。

chatGPTを仕事で使い始めたところまあまあ助けてもらっており、自分の今やっている仕事はもう終わったと思った。終わったというか、今の社会ではまだ数年〜十数年はなくならないだろうけど、でも確実に未来にはなくなる。そう思ったらやる気がなくなってきちゃった。きっともうすでに子供たちの間では「AIに聞けば何でも教えてくれるのになんで勉強する必要があるの?」という流れはあって、そういう人たちが今後社会の多数派になる。それにどう抗うか、自分がそうならないようにするには、と言いつつやる気なくなってるし。教えてもらって「ふーん」と思うのと自分で調べて納得するのでは体感は全然違うけれど外から見たら結果は同じになる。いかに自分で考えることを放棄しないか。サボらずにいるのは難しい。

この期間に読んだ本
📕日本SF作家クラブ編「ポストコロナのSF」ハヤカワ文庫
 SF作家数十名によるポストコロナについての短編集。津久井五月「粘膜の接触について」、立原透耶「書物は歌う」、吉上亮「後香 Retronasal scape.」が良かった。
📕フレドリック・ブラウン「真っ白な嘘」越前敏弥訳 創元推理
 星新一が影響を受けたらしいひとらしいと聞いて読んで納得した。ショートショートミステリの短編集。気味の悪い嫌な汗をかくような話があったと思ったら、この登場人物には幸せになってもらいたいと願うような救いのある話もあって楽しんだ。ほかの短編集も読んでみたい。
📕ファン・ジョンウン「続けてみます」オ・ヨンア訳 晶文社
 この本の他に読みたい本があったらこの本を脇において読むのをやめてしまうような、すごく面白いというわけでもなくすごく続きが気になるというわけでもないけどなんとなく他に夢中になれるものはないからという理由で読んでいるような、それぐらいの熱量なんだけど、でも続きが気になって結局最後まで読んでしまった。不思議な本。
📕徳川夢声「夢声戦争日記(一)」中公文庫
 1900年代前半からほぼ50年くらいの間活躍した漫談、ラジオDJ、作家などで活躍した徳川夢声という人の日記。あけすけで、好奇心旺盛で、しゃべりがうまいからなのか文章も面白い。その中に時々「帰途、仲店で佃煮を買う。佃煮の汁、カバンの底を流れたり。」などと書いてあって笑う。
📕中村弘樹「失踪の社会学 親密性と責任をめぐる試論」慶應義塾大学出版会
📕ジャコメッティ「エクリ」矢内原伊作、宇佐見英治、吉田加南子訳 みすず書房
📕金原ひとみ「パリの砂漠、東京の蜃気楼」集英社
 webの連載を楽しみに読んでいたけど、いつからか読むのを忘れていた。随分前に本にまとまっていたようなので読んだ。この人は10代の頃からずっとずっと書き続けているのがすごい。常に痛みを伴って書いている。
📕プルースト「失われた時を求めて 第一遍「スワン家のほうへⅠ」」高遠弘美訳 光文社古典新訳文庫
 主人公の頭の中をずーっと説明してくれる、しかもそのときの風景や天気、洋服、家族の様子などを全て書いてあるので全然話が進まないが、私はそういう話が大好きなので嬉しく読んでいる。全14巻らしいが今年中に読み終えたいと思っている(けど、好きなタイプの本なので読み終わりたくないとも思っている)

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