おいしい豆餅をいただいたので家にいる日はよく豆餅を食べている。子供の頃は豆が嫌いだった。煮豆は噛んだときに中に柔らかくて湿度を持った細かい砂が入っているようで、それが口の中に広がるようで嫌だったし、豆餅の中の豆は餅の粘り気の中に急につるつるした質感のものが現れるのが不快だった。口の中の質感を統一してほしかった。だから柿ピーのピーナツも不快だと思っていた。糖衣のチョコレートなんかはすごく好きで、甘い糖衣を舐めとったあとからチョコレート(私の好物だ)が出てくるというのが面白いし、舐めずにかじると歯触りのカリッとした音が顎まで伝わって嬉しかった。豆餅の中の豆もカリッとしていたら好きだったかもしれない。豆餅の豆はぐにゃりとしていて、食べられることはもう確定しているのに人間に食べられることに対して未練があるように思えて、「じゃあそんな豆は餅からほじくり出してよけてやりますよ、というか、そこまでするくらいなら食べたくないし」と思っていた。よもぎ餅は好きだった。よもぎ餅は全体が全てよもぎ餅だから。現在は豆とは和解、むしろ豆に対して強気の姿勢を持てている。炊いたり焼いたりお手のもの。

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